Trac 不定期通信3 TracNav を使い倒す

TracNav は古くからあるプラグインです。

プロジェクトの Wiki ページには、作業手順などチームメンバーで共有すべき内容が書かれ、どんどんページが増えていきます。有用なページでもメンバーによってはその存在を知らなかったりしますし、情報の鮮度や有効性が失われ、いつの間にか忘れ去られて埋もれてしまうものあるでしょう。でも、常にメンテナンスすべきトップレベルのページがいくつかあるはずです。Trac の Wiki トップページはプロジェクトのポータルであり、ここに出来る限りの情報を集中させることが情報共有の第一歩です。TracNav は階層付きリストで Wiki ページヘのリンクを作りページの右側に配置できます。

ページヘのリンクの他にも以下のようなリンクがあるといいでしょう。

  • チケットのレポート(障害/タスク/課題)
  • Chekstyle, FindBugs などソースコードの静的分析レポート
  • 必読なドキュメント
  • ソースコードの JavaDoc
  • Maven Inhouse Repository などデプロイされた成果物
  • リリースノート

TracNav はトップページにかならず設置しておき、主要ページにも設置しておくとよいでしょう。スクロールしなくても見渡せる範囲に情報を集中させることが大切です。どんな人でも最初に入ってくる情報に一番注目するものです。だから知っておいて欲しい情報から並べていくのがいいです。TracNav は任意ページの箇条書き情報を指定できます。箇条書きのネストを利用して情報をカテゴライズするようにしましょう。

Trac 標準のマクロである PageOutline も ページ内の見出しで目次を生成し、TracNav のようなセクションを表示してくれますが、TracNav の表示位置と競合してしまいます。ですので、PageOutlline マクロに inlie を指定して、本文ページに埋め込むようにするとよいでしょう。

さて、Wiki に情報を集中させてもそれだけでは十分ではありません。朝会でアナウンスしたり、メールでもアナウンスしたりすることはもちろん必須です。開発者はメール読まないし朝会に遅刻してくるやつもいます。とにかく全員に染み渡らせる手間を惜しまないようにしましょう。